2004/03 しまなみ海道 - 2日目前編

2日目は 「しまなみライナー」 利用のバス輪行で尾道まで行き、 「しまなみ海道」 の自転車道をほぼ忠実にトレースして今治まで戻って来ました。


前日の夜は寒冷前線の通過で荒模様になりましたが、 翌朝、ホテルの窓から見ると青空が広がっていました。 少し風が強いようですが、まずまずの天気です。 しかし、天気予報は曇時々雪になっていて、雪だるまが微笑んでいました。


尾道へは今治桟橋を午前8時に出る 「しまなみライナー」 を利用しました。 尾道行きの最初の便です。 乗り場は今治桟橋前にあり、「ホテル菊水今治」 からは徒歩で1分もかかりません。 そのため、自転車は折り畳んだままセキサイダーで転がしてゆきました。 バスは降車時に現金で支払うこともできますが、 8時少し前に切符売り場が開いたので乗車前に切符を購入しておきました。 今治から尾道までは2200円です。


「しまなみライナー」 は4社で共同運行しているのですが、 どの車輌もハイデッカータイプのもので床下に大きな荷物を入れるトランクがあります。 自転車はそこに収納しました。 乗客は10数人と空いていて、快適でした。 所要時間は1時間40分ほどですが、暖かな陽射しを受けて、うとうとしていたら、 いつの間にか着いてしまったという感じです。


「しまなみライナー」 が到着する尾道駅前のバス停は駅前広場の海側にあります。 バス停付近は公園で海側が木製のデッキになっていたので、そこで輪行解除しました。 渡船の乗り場も目の前にあり、早速、しまなみ海道に向けて出発しました。 という訳で、20mほど歩き、50mほど走っただけで、尾道を後にしたのでした。


尾道と向島(むかいじま)を結ぶ渡船は6路線がありますが、 駅前に乗り場がある渡船は 「駅前渡船」 です。 待ち時間5分以内という頻度で午前の6時から午後10時まで運行時間しています。 料金は大人が100円で、自転車バイクを載せると10円が加算されます。 他の路線と違って料金は船内で徴収されます。 また、車を載せることもできません。


「駅前渡船」 は 「しまなみ海道」 サイクリングのメインルートではないようで、 向島側で下船しても何の案内もありませんでした。 水路沿いの道を南下して島を周回する道路まで来て見付けたのが写真の表示です。 どうやら周回道路が自転車道ということになっているようです。 歩道は自転車走行不可で、車の通行が多い道でした。 走り難いというほどではありませんが、 最初がこれでは印象が悪くなってしまいますね。


向島の西側まで来ると車の通行はすくなくなり、 自転車道が未整備でも快適に走れるようになりました。 海も見えて来て、ここからが本番という感じです。 なのに、天気が少し怪しくなってきました。 少しずつ広がってきた雲が空を覆いつくしてしまいました。


渡船を下りてから7Kmほどで 「因島(いんのしま)大橋」 です。 といっても自転車で渡るための入口は橋の下を通過してさらに1Kmほど進んだ所にあります。 周回道路から枝道に入った先に入口があって、判り難くなっています。 路面のコース表示に注意しましょう。

「因島大橋」 は1983年に完成した本四連絡橋の中では最も古い吊橋です。 新しいスマートな橋と違って鉄骨の骨組みが武骨な印象です。 全長は1339mです。


「因島大橋」 の原付・自転車用の入口の様子です。 高速道路と同様の形式の料金表示があって有料道路であることを主張しています。 さらに、道路情報の電光掲示板まであります。

橋は海面から50mほどの高さにあるので、ここからは坂を登って行きます。 勾配は緩く作られているので楽に登れますが、かなり遠回りするようになっています。


「因島大橋」 の原付・自転車用の通路は車道の下に作られています。 四方を囲まれていて、檻に閉じ込められたような閉塞感があります。 風景も金網越しでしか見れません。 また、2つの車線に別れているのですが、 広い側が原付用、狭い側が自転車と歩行者用になっています。 それぞれ対面通行なのですが、自転車・歩行者側は幅1.5mほどしかなく、 対向車とすれ違うには一旦停車しないと危ない状況です。 ちなみに、原付用車線との間にはコンクリートのブロックがあって、 そちらに逃げることはできません。 自転車には厳しい構造です。


「因島大橋」 の料金所は因島側の橋脚部分にあります。 自分で料金箱に入れるスタイルです。 おつりを出すような高度な機能はない(賽銭箱と同じ)ので、 50円ちょうどを用意しておく必要があります。 他の橋も同様なので、しまなみ海道を通しで走るのなら、 50円×4枚+100円×3枚の小銭を用意しておきましょう。


因島では自転車道は島の北〜西側を進むのですが、途中では海岸部を通らずに内陸を通ります。 そのため、少し坂があるのですが、最高地点でも標高28m(橋より低い)しかありません。 多くは自転車通行可の歩道が整備されていますが、内陸の一部には歩道がありません。 でも、車の通行は少なく、快適に走れます。 風景は海が見える所が少なくて、いまいちでした。


「因島大橋」 から10Kmほどで 「生口(いくち)橋」 です。 優美な斜張橋で1991年に完成しました。 しまなみ海道の橋の中では最も綺麗だと思います。 この橋は車道の両脇に原付道(北西側)と自転車・歩行者道(南東側)があります。 幅も十分で走り易く、回りの風景を楽しみながら気持ち良く走ることができました。 全長は790m、通行料金は50円です。


生口島では自転車道は島の北〜西側を通っています。 ほとんど海岸部を走るので海を見ながら走る部分も多くありました。 また、自転車通行可の歩道が良く整備されていました。 最近整備されたらしい区間はタイル舗装ですが、意外とフラットで走り易かったです。 ただし、車道との間には少し段差があります。 この島では 「西瀬戸自動車道」 が開通していないので、島を通過する車が島内の一般道を走ります。 しかし、島を通過する車は東側の国道を通るみたいで、 自転車道側では車は多くありませんでした。

《この地図は国土地理院の数値地図25000(地図画像)を カシミール3D+山旅倶楽部で表示したものを加工して作成したものです》