2005/07 北海道 霧多布 - 2日目

2日目は 「まずは近場を」 ということで、霧多布湿原と霧多布岬を走ることにしました。 天気がいまいちだったのですが、湿原、漁村、岬というように変化に富んでいて、 楽しむことができました。


私が利用した部屋は湿原側にあり、窓から少しだけ湿原を見ることができました。 この日の早朝は濃い霧のため湿原は見えなかったのですが、 朝7時ごろには写真のようにうっすらと見えるようになりました。


「樺のん」 では朝食もヴォリュームたっぷりでした。 左下の小皿はじゃがいものソース(美味しい)を使ったパスタです。 パンは自分でトーストするようになっていていました。 写真には写っていませんが、飲物として珈琲と牛乳がありました。

宿を8時半ごろに出発し、まずは宿から1分ほどの 「琵琶瀬展望台」 に行きました。 そこからの眺望は海側も湿原側もなかなかのものでした。 海側には少し霧が出ていて視界が悪かったのが残念でした。


「琵琶瀬展望台」 は標高が55mほどあるので、湿原までは坂を下ってゆきます。 この日の朝の気温は15度ほどだったので、ウィンドブレーカーを着て寒さをしのぎました。 7月下旬ですが、朝の15度というのは平均より高めだったようです。 この付近の海は冷たいので、海岸近くは特に気温が低いそうです。


坂を下ってから少し走ると湿原から流れ出す琵琶瀬川を渡ります。 その河口部は漁港になっていて、主に昆布漁の船が利用しているようでした。 漁港に隣接して昆布の干場があり、ちょうど水揚げした昆布を広げているところでした。

漁港の周辺をうろうろした後、 MGロード(Marshy Grassland Road)を経由して 「霧多布湿原センター」 に向かいました。


霧多布湿原センター」 は湿原を見下ろす高台にあります。 ビジターセンターとしての役割を持った施設で、 霧多布湿原に関する様々な情報を得ることができます。 エコツアーの開催もしていて、 MTBを利用したツアーやレンタルもあるようです。


湿原センターの前に 「やちぼうず木道」 があるので、そこを歩いてみました。 草に付いた露と蚊には悩まされましたが、多くの花を見ることができました。 しかし、「やちぼうず」 は草に覆われていて何処にあるのか判りませんでした。

「やちぼうず木道」 の後は湿原と台地の境を通っている 「三番沢林道」 を走りました。 全長3.5Kmほどのダートで、一部に荒れた箇所や滑り易い部分があって、 そこでは押して進まなければならなかったのですが、 変化に富んでいて、なかなか楽しい道でした。 この道端にも多くの花が咲いていました。


「三番沢林道」 を抜けると道道 「火散布(ひちりっぷ)茶内停車場線」 に出ます。 その道を火散布方面に下りました。 台地の上を通っていて、周囲は林になっていました。 途中に 「いっぷくの松」 というイチイの大木がありました。 茶内〜散布の中間地点にあり、昔は休憩場所として使われたことから名付けられたそうです。 この道道でも多くの花を見掛けました。


道道 「火散布茶内停車場線」 は道道123号線に突き当たって終わるのですが、 そのまま直進するダートの道がありました。 地図にも記載されていて、「渡散布(わたりちりっぷ)」 という漁村に抜ける旧道のようでした。 道道を行くより面白そうなのでこのダート道を進みました。


1.5Kmほど林の中を進むと、急に視界が開けて海が見えるようになりました。 と同時に、急に気温が下がり、ウィンドブレーカー無しでは寒いほどになりました。


海が見えるようになってから少し進むと、「渡散布」 の漁村が見えてきました。 なかなかの風景です。 道道を行くと見ることができなかった風景です。


「渡散布」 を見下ろしていた地点は標高50mほどあり、 そこから 「渡散布」 の漁港に向かって急な下り坂になっていました。 幸い、その部分は舗装されていて、楽に下ることができました。 この漁村では、集落の上の斜面が昆布の干場になっていました。


「渡散布」 に到着したのは午後1時を回っていました。 まだ昼を食べていなかったのですが、この小さな漁村には食堂が無いようだったので、 漁港をちょっと覗いた後、レストランがある 「琵琶瀬展望台」 に向かいました。 漁村から出るには急な坂を登らなければならないのですが、 その坂の途中からは 「窓岩」 という、変わった形の岩が良く見えました。 「琵琶瀬展望台」 からも見えたのですが、ここのほうが近くて、はっきり見えました。


「琵琶瀬展望台」 のレストランでは 「昆布ラーメン(塩)」 を食べました。 普通のラーメンに昆布を入れただけのものみたいですが、 刻んだものではなく長さ30cmほどのものが入っていて、ちょっとだけインパクトがありました。 あと、分厚い焼豚が麺の下に隠されるように入っていました。 写真だとずいぶん安っぽく見えるのですが、実際にはなかなか豪華でした。 麺がちょっと軟らかかったのが残念ですが、十分に美味しく頂けました。

昼食後は朝と同様に坂を下り、こんどは琵琶瀬湾に沿って進んで霧多布半島方面を目指しました。 霧多布半島では最初に 「アゼチの岬」 に行きました。 琵琶瀬湾内に突き出した岬で、目の前に 「小島(固有名詞です)」 が見えました。 「エゾカンゾウ」 や 「ヒオウギアヤメ」 が多く咲く場所ですが、 季節的に遅かったので、ぽつぽつと残っているぐらいでした。


「アゼチの岬」 にいるうちに雨が降り出してしまいました。 雲が速く流れていたのですぐ止むかと思い、 岬で唯一屋根があったトイレで雨宿りをしたのですが、 なかなか止まなかったので、雨具を着込んで 「霧多布岬」 に向けて出発しました。 あまり強い雨ではなかったのですが、気温が15度ほどなので、濡れて走るのはまずそうでした。 「霧多布岬」 へ向かう途中に 「牛横断注意」 の標識がありました。 妙にリアルな牛の絵が交通標識らしくないですね。


「霧多布岬」 は太平洋側に突き出した岬で、ダイナミックな景観が特徴です。 ほとんど垂直の断崖は、高さが40mほどあります。 ここは 「アゼチの岬」 よりも花の時期が遅いようで、 まだ 「エゾカンゾウ」 が多く咲いていました。


「霧多布岬」 を後にしたのは午後5時半を回っていました。 宿までは12Kmほどあるので、この後は寄り道ぜずに戻りました。

この日の走行距離は約55Kmでした。


この日の夕食はホッケがメインで、鮭フライやイクラが付いていました。 イクラはそれだけで御飯を2膳食べるのに十分な量でした。 これは連泊者用のメニューで、 この日が1泊目の人には花咲蟹がメインの料理が供されていました。