2004/10 北海道 美瑛 - 1日目

初日は朝の便で旭川空港まで飛んだので、昼ごろから美瑛を走ることができました。 まずは美馬牛(びばうし)まで行って昼食を食べ、 その後、「パノラマロード」 と呼ばれる南東側のコースの一部を走りました。

今回もJALバーゲンフェアを利用しての旅行でした。 たまたま確認した時点で旭川便に空席があり、 空港からの交通の便が良いことから、美瑛を目的地にしました。 かなり早起きして羽田に向かわなければならないのですが、 初日から走る時間を確保するのを優先して、羽田発8:10、旭川着9:45の便を利用しました。


旭川空港のバス乗り場はターミナルビルの出口前にあるので、 荷物を持って移動する距離は50mまでなかったと思います。 美瑛方面に行くバスは富良野行きの 「ラベンダー号」 です。 このバスは旭川〜富良野の都市間バスが空港に寄る形になっていて、 飛行機に合わせた運行ではないのですが、10:10発のバスに上手く連絡していました。 今回は自転車をトラベルケース(スーツケース)に入れて運んだのですが、 バスでは床下のトランクに収納できました。


美瑛にはバス停が2つあります。 国道沿いにある 「美瑛」 と 「美瑛駅」 です。 今回はタクシーで宿まで行く関係で 「美瑛駅」 を利用しました。 空港から16分、360円でした。 美瑛駅バス停は駅の裏側(西側)にあります。 駅裏は区画整理しただけで未だ建物もほとんど無い淋しい状態でした。 そこではタクシーも待っていないので、 跨線橋を渡って駅前(東側)に移動しなければなりませんでした。 写真の背景に写っている建物が跨線橋(エレベーター完備)です。


美瑛駅はローカル線らしい良い雰囲気の駅です。 地元で採れた 「美瑛軟石」 を使った駅舎が独特の雰囲気を醸し出していました。


今回利用した宿は 「ペンション POKROK」 です。 美瑛の市街地から少し外れた林の中にあるペンションで、 駅からタクシーで1000円ほどでした。 ここに4泊して美瑛のあちらこちらを走りました。 ちなみに、ここの住所は 「美瑛町原野4線」 というすごいものですが、 付近には原野と呼べるような所は残っていないようです。 4線というのは道路に付けられた連番です。 普段は地番を使っていないようで、同じ道路沿いにある家は同じ住所を使うようです。


トラベルケースの中は写真のようになっています。 前後輪、ハンドル(分割式)の左右、ステム、シートビーム、シートポスト、ペダルを取り外し、 立体パズルのようにして入れてあります。 リカンベントの Sat R Day も入るトラベルケースは Air Glide には余裕たっぷりで、 多くの詰物を入れないと中で動いて破損の原因になります。 そのため、クッション代わりに衣類等をビニール袋に入れて詰め込みました。


出先で Air Glide を組み立てるのは初めてで手間取り、30分以上掛かってしまいました。 予定より少し遅れてしまったので、余分な荷物をトラベルケースに詰め直して宿に預け、 美馬牛(びばうし)方面に向けて急いで出発しました。 時刻は12:20ごろになっていました。


美瑛の街中でも紅葉のピークは過ぎていて、葉が散ってしまった木が目立ちましたが、 丸山公園の北東側の道路ではイチョウが鮮やかに紅葉していました。 ちなみに、今年(2004年)は北海道でも台風の影響を受けて色づく前に落ちた葉が多く、 紅葉はあまり綺麗でなかった(鮮やかでなく燻んでいた)そうです。 それでも、東京で見る紅葉に比べると十分に鮮やかだと感じました。


美瑛の秋の風物詩といえば 「豆ニオ」 です。 刈り取った豆を乾燥するために積み上げてビニールシートをかぶせたものです。 写真の豆ニオは鞘の形から大豆のようです。 これを作るのは手間が掛かるので、最近では減ってきているそうです。


美馬牛駅はJR富良野線で美瑛駅の隣で、ローカル線の雰囲気たっぷりの駅でした。 無人駅ですが小さな駅舎がありました。


昼食は美馬牛駅の西側の丘にある 「自家焙煎珈琲店 Gosh」 で食べました。 自家焙煎の珈琲と食事用パンの店で、 ランチはサンドイッチを中心に10種類ほどから選べます。 ちょっと判り難い場所になるのですが、 小さな道案内の看板を見落とさなければ到着できるでしょう。


ここでは 「チキンのホットサンド」 にしました。 ローストチキンを軽くトーストしたパンで挟んであります。 少しピリッとしたソース(唐辛子味噌らしい)で味付けしてあって、 なかなか美味しかったです。 ただ、量的にちょっと物足りないものでした。 女性向けの量という感じでした。


ここのカウンター席に座ると、厨房の窓越しに丘の風景を見ることができます。 ほとんどがテーブル席でカウンターは数席しかないのですが、 この風景はカウンター席だけの特権です。


昼食後は 「パノラマロード」 と呼ばれる地区を経由して 「拓真館」 方面に向かいました。 そのコースでは各所で素晴らしい風景を楽しむことができました。 特に、四季彩の丘の付近から見る風景は素晴らしいものでした。


この時期、美瑛ではビート(砂糖大根)の収穫が最盛期を迎えていました。 広い畑をトラクターが行ったり来たりして収穫する光景があちらこちらで見られました。


「拓真館」 は美瑛の風景を愛した写真家、前田真三さんの作品をメインにした写真ギャラリーです。 館内を見学した後、脇にある白樺の散策路を歩きました。 団体客も多く来て賑わっていたのですが、 散策路のほうに来る人は少なく、静かで素敵な散策路でした。 白樺の紅葉は終わっていて、ほとんど葉が散っていましたが、 綺麗に紅葉している木もあったので、その写真を写しました。


「拓真館」 から少し先に進むと畑の中にぽつんと立ってる 「哲学の木」 があります。 どこが 「哲学」 なのかは謎ですが、なかなか良い形の木です。 美瑛にある有名な木の中でも、かなり人気があるようです。


宿に戻る途中で 「千代田の丘」 に寄りました。 十勝連峰が良く見えるので、夕焼けに染まる山々を期待したのですが、 残念ながら、西の空に雲が多くて夕焼けになりませんでした。 ちなみに、ここに登る道は砂利道で、それも砂利がかなり深かったので、 かなりの部分を押して進まなければなりませんでした。

夕焼けを期待して日没の時間(4時半ごろ)まで 「千代田の丘」 に居たので、 その後は寄り道せずに宿に戻りました。 宿まではほとんどが下り坂なので、 真っ暗になる前(午後5時ごろ)に帰着できました。


POKROKの夕食は主に地元の素材を使った 「おもてなし家庭料理」 です。 豪華ではないのですが、安心して食べられる美味しいものでした。 写真の他にスープと御飯が付きます。