2003/12 沖縄 - 4日目

4日目は、まず、沖縄本島最北端の辺戸(へど)岬へ行った後、 西側から東側に向かって山原(やんばる)を斜めに横切るように越え、 東(ひがし)村の平良(たいら)まで走りました。 今回のツーリングのハイライトと言うことができます。 走行距離は約60Kmでした。


海山木の朝食です。 夕食が豚づくしだったので、あっさりしたものにしたとのこと。 それにしては魚フライまで付いていてボリュームたっぷりでした。 大きなお椀のアーサ汁が嬉しかったです。


奥の集落の様子です。 本島北部の集落は赤瓦を使った家は少なくて、セメント瓦が多いようです。 全体的に灰色に見え、ちょっと淋しい感じがします。


この日は宿を9:15に出発しました。 奥から辺戸岬へは国道58号線を使いますが、 海沿いを通るのではなく、標高190mほどの峠越えの道になっています。 その途中に 「カメ注意」 の標識がありました。 この付近には陸生に亀が出没するようです。


10Km弱の距離を1時間ほどかけて走ると 「辺戸岬」 です。 岬は国道58号線から1Kmほど離れています。 下って行く途中で正面に与論島が見えました。 写真では判り難いのですが、雲の多い天気の割には島陰ははっきり見えました。


辺戸岬では自転車を置いて遊歩道を散策しました。 ごつごつした岩だらけの海岸で、かなり波もあったので、とても荒々しい感じでした。 ここは観光地だけあって、数台の観光バスも来ていました。 ちなみに、沖縄本島最北端は正確には辺戸岬でなく左側にある名前の無い海岸のようです。


次に向かったのは 「茅打(かやうち)バンタ」 です。 辺戸岬の少し南にある高さ70mの断崖で、本島西海岸を見渡すことができて絶景です。 観光客は全く来ていなくて静かで良かったです。


国道58号線は茅打バンタの下をトンネルで通過していますが、 細い旧道が茅打バンタから宜名真(ぎなま)に下っていて、 自転車には、旧道がお薦めです。


宜名真からは、しばらく、国道58号線を南下しました。 この付近にはトンネルが2つあります。 1つ目の 「ウテングトンネル」 はやや長い(約350m)のですが、 比較的新しいトンネルで左側に歩道があり、問題なく通過できました。 2つ目の 「座津武(ざつん)トンネル」 は写真のように狭いトンネルで歩道はありません。 しかし、長さは100mもないので、車の来ないタイミングで走り抜けました。


宜名真から6.5Kmほどで辺野喜(べのき)に着きます。 ここで国道58号線を離れ、東側への斜め横断のコースに入ります。 辺野喜の集落は川に沿ってあります。 その上流に 「辺野喜ダム」 があり、まず、そこを目指して登りました。


3.5Kmほど進むと 「辺野喜ダム」 です。 標高は180mほどです。 ダム周辺には公園や展望台が整備されています。 どの程度使われているのかは不明ですが... この日は誰もいませんでした。 トイレと水場はツーリングでは役に立つと思います。

このダムによる湖は 「伊集(いじゅう)の湖」 です。 湖の回りには周回道路があるので、ダムの上を通過した後で右回りに進みました。


伊集の湖はとても深く入り組んだ複雑な形をしています。 貯水量が少なかったようで、赤い地肌が露出していましたが、 水は意外に澄んでいるように見えました。


伊集の湖の周回道路とその先の林道はアップダウンを繰り返す1車線の道ですが、 綺麗に舗装してあり、快適に走ることができました。 ただし、ちょっとした勾配でも横溝付きのコンクリート舗装になるのが難点です。 走った区間では勾配が9%以上の部分が横溝付きのコンクリート舗装でした。 最も急な勾配でも13%だったので、全て普通のアスファルト舗装でも十分だと思うのですがねぇ。 最高地点は林道が県道2号線に突き当たる少し手前で、標高350mほどした。

道はどちらかというと尾根を通っていて、また、 回りの森にはあまり高い木が無い(高くても10m?)ので、 開けていて、とても明るい印象でした。 山原ということで想像していた深い山の中という感じではなかったです。 今回は12月で曇っていたので気持ちよく走ることができましたが、夏は避けた方が良さそうです。 路上には日陰がほとんど無いみたいだったので、地獄のコースになると思われます。


辺野喜ダムからの林道を抜けた後は、前日にも通った県道2号線を少し(2Km弱)走り、 「安波(あは)ダム」 に続く道に入りました。 こちらの道は大部分にセンターラインのある道で、 林道ではない(表示が無い)のですが、県道でもないようで、謎の道でした。 ダム工事用に作られた道かもしれません。 アップダウンは少なく、全体的には緩く下っています。 主に尾根上を通るとても明るい道でした。


14:30ごろ、 「安波(あは)ダム」 に到着しました。 深い谷に作ったダムのようで、高所恐怖症の人は下流側を覗き込むのは避けるべきです。 湖はクイナ湖です。 ここにもトイレと水場が整備されていました。 辺野喜の集落を離れてからは、家も商店も全く無い山の中ばかりなので、 ダムに付随する設備には助かりました。

安波ダムからは1Kmほどで県道70号線に突き当たるので、そこを右折、南下しました。


県道2号線より南、今まで走って来た道の周辺は多くが米軍演習場になっているらしいです。 安波ダムの付近までは静かだったのですが、 県道70号線に入ってからは上空をヘリコプターが飛ぶようになり、 静けさを楽しめる状況ではなくなりました。


東(ひがし)村に入ると県道70号線のすぐ側にヘリコプターの離発着場があるので、 県道のすぐ近くを低空飛行することも多くなり、かなり五月蝿く感じました。 すぐ飛び去ってしまうのではなく、付近をぐるぐる飛び続けているので、 ずっと音を聞かされることになり、とても不快でした。


この付近は風景がとても良かったです。 今回のツーリングで見た中でも、山側の風景としては最高です。 でも、ここは米軍演習場なんですよね。


辺野喜の集落を離れてからずっと山の中の走行でしたが、 16:00近くになってやっと東村の高江(たかえ)の集落に着きました。 昼食抜きで走ってきたので、ここの共同売店で補給と休憩をしました。 ここまで来れば、この日の目的地、平良(たいら)までは15Kmほどです。 山の中ではちょっとペースが遅かったので心配しましたが、 明るいうちに着けそうなので、ほっとしました。


宮城(みやぎ)の付近では、丘の上から下って行く途中で海が見え、 そこに西に傾いた陽が射し込み、とても綺麗でした。


この日の宿は東村の平良にある民宿 「マリンガーデンひがし」 でした。 海沿いを通る国道331号線に面していて、部屋からも海が見渡せます。 窓を開けると、ずっと波の音が聞こえていました。 普通の民宿ですが、浴衣やバスタオルも用意されていました。

1泊2食付で5,250円でした。