2003/03 熊本・天草・島原 - 4日目

2003年3月の 「熊本・天草・島原 ツアー」 の4日目のレポートです。 国道389号線を雲仙まで走りました。 ゴールの雲仙温泉街の標高は680mということで、 今回のツアーで唯一の本格的な登りがあるコースになります。 これといった見所は無いので、温泉を目標にとにかく走りました。


朝の 「鬼海ヶ浦」 です。 天気は良いのですが、島の西側にあるため、8時半だというのに山の影で日が差しません。 海の色もどんよりした感じで、昨日、到着した時の明るさとは全く対象的です。


下田温泉の街並みです。 川沿いに小さな街ができているのですが、漁港もあって良い雰囲気です。 あまくさ荘から1Kmほど北になります。


下田温泉から少し走ると、 海岸の変化が乏しくなり、ただ寒々とした中を走る感じになります。 また、車、特に大型のトラックの通行が増えてきます。 おまけに、今日は冷たい北東の風が強く吹いていて、辛い行程になりました。


10Kmほど走った地点、 火力発電所の脇を通りすぎたあたりで平地が広がり始め、 この日の目的地である雲仙の姿が見えてきました。 まだ先は長いのですが、日が差し、目的地が見えただけで走るのが楽になりました。


天草下島の北側の海岸からは、どこからでも、雲仙が見えるようです。 通詞(つうじ)島の付近の風景もなかなかです。


27Km走ったところで鬼池港に到着しました。 ここから 「島鉄フェリー」 で島原半島に渡ります。 運賃は大人360円、自転車230円です。 朝6時半から夕方の6時半まで、だいたい45分間隔で運行しています。


自転車は最初に乗船して、車輛甲板の隅にある二輪車用のスペースに置きます。 壁にもたれるように置くと、係員が車止を置いて動かないようにしました。 降りるのは最後になります。


フェリーが到着した口之津の港です。 島原半島の南端に位置します。 ここから、雲仙を目指すのですが、国道389号線は海岸部を通らずに、 半島の尾根にあたる部分を登ってゆきます。


口之津から8Kmほどの地点、有馬川の上流部です。 まだ、山の中というより農村地帯という雰囲気です。 ここまでの坂はあまり急でなかったのですが、この先の少しの区間はかなりきつくなりました。


きつい登りが終ると、また回りは畑になりました。 緩やかな斜面に畑が広がり、その向うに海と島陰が見えています。 なかなか良い風景の中、暖かい日差しをあびならがのんびりと進みました。 口之津からは12Kmほど、標高は約250mです。


丘の上の畑を過ぎると少し下りの区間があり、諏訪池に着きます。 人工の池で、この畔には雲仙国民休暇村があります。 ここからは雲仙岳の姿を見ることができます。 口之津からは14Kmほど、標高は約220mです。

国道389号線は、この付近だけ、車、特に大型のトラックの通行が多くなりました。 諏訪池の少し手前と先で広域農道に繋がっているのですが、そこからの車が多いようです。 国道389号線の口之津〜雲仙の区間は、 国道といってもセンターラインを引けないような細い箇所が多いのですが、 広域農道はとても立派な道になっていました。


諏訪池の少し先、広域農道との分岐を過ぎると、またのどかな道になりました。 初めのうちは回りが畑で、標高300mを越えるころから桧の林になります。 車の通行の少なく、自転車で走っていて気持ち良い道です。


口之津から約21Km、標高500mの地点までくると、写真のようなつづら折が待っています。 ここを登りきれば国道57号線と合流してすぐに雲仙の温泉街です。 ゴール直前の難関といったところですが、勾配は5%までないので辛くはないです。


雲仙の温泉街に到着です。 温泉街の中で国道57・389号線は地獄の脇を通ります。 硫黄の臭いが鼻をつき、これぞ温泉という感じです。 口之津からは25Kmほど、天草側を含めた走行距離は約52Kmでした。


今日の宿は 「かせや旅館」 です。 一人でも気楽に泊まれる旅館ということで選びました。 温泉旅館で一人宿泊を受け付けてくれるところは少ないので、 積極的に受け入れてくれるのはありがたいです。 それに料金もリーズナブルです。


ここでもチェックイン時に玄関の前に自転車を置いて良いか確認したところ、 「玄関の中にどうぞ」 ということで、中に置かせてもらいました。 玄関の前は国道なので外に置くのはちょっと心配だったのですが、 これで安心です。


かせや旅館は雲仙の古湯にある創業明治21年の老舗旅館です。 内部はかなり古めかしい感じですが、良く手入れされていて、とても良い雰囲気です。


雲仙といえば何と言っても温泉です。 部屋に荷物を置いたら、すぐ、風呂に向かいました。 風呂も古い感じのものですが、独自の源泉からの湯が掛け流しになっています。 含硫化水素酸性緑礬泉という種類なのですが、少し緑っぽい濁った湯で、硫黄の臭いがします。 pH 2.36 の酸性ということで、顔に湯を付けたら目に入ってしみてしまいました。


夕食は部屋食でした。 かき鍋、天麩羅、刺身、煮魚などです。 右下の椀は 「ろくべい」 という芋で作ったそばだそうです。 芋で作ったとは思えない不思議な食感でした。 どれも美味しく、充実した夕食でした。

ここの料金ですが、 1泊2食付きで7,980円、消費税399円、入湯税150円、 以上の合計で8,529円でした。