2003/03 熊本・天草・島原 - 1日目〜2日目午前

2003年3月の 「熊本・天草・島原 ツアー」 の1日目と2日目午前のレポートです。 1日目は東京から熊本の移動だけです。 2日目の午前中は熊本市内をポタリングした後、 天草の本渡行きの高速船(10:50発)に乗るために熊本港まで走りました。

出発の3月7日、東京は本格的な雨。 それも一部では雪という予報の寒さでした。 日帰りツアーなら中止にするのですが、泊りがけではそうする訳にもゆきません。 これから向かう熊本方面は、予報では、天気は回復していることになっていたので、 ここだけの我慢ということで、雨具を着込んで最寄り駅まで走りました。

羽田空港では、いつものように、自転車と申告して預けたのですが、 今回、初めて、「到着空港ではどのように引き渡しますか?」 と聞かれた。 もちろん、「手渡しで」 とお願いしましたが、はたして、 自転車がコンベアーの上でぐるぐる回っていて欲しと希望する人はいるのだろうか?

熊本空港までの所要時間は1時間45分。 強い向い風のため予定より少し遅れて到着すると、冷たい雨が降っていました。 低気圧は関東まで来ているので、熊本の天気は回復しているはずではなかったのか!! と文句を言ってもしかたがないです。 熊本空港から市街までの距離は約20Km、標高差は-180mということで、 十分に自走できる距離ですが、バスで市街に向かいました。

この熊本空港のバス乗り場で案内していたおじさんは素晴らしかったです。 ホテル名を告げると、どの乗り場からどこまで乗れば良いか、 次のバスは何分かを即答してくれました。 「交通センター」 までの所要時間は約40分、料金は670円でした。 バスの車内には前方左側に大きな荷物を置くスペースが用意されていて便利でした (数種類のバスが使われているので設備は異なるかもしれません)。 バス会社は 「九州産交」 です。

「交通センター」 からホテルまでは徒歩5分とのこと。 最初は自転車を押してホテルに向かったのですが、セキサイダー付きとはいえ、 凸凹のある歩道を進むのは辛かったので、小雨の中を自走に切り替えました。 所要時間は約5分... うち、信号待ちが3分ぐらいでした。


この日の宿は 「三井ガーデンホテル熊本」 です。 休日や休前日は安く泊まることができ、今回も5,600円(税サ込)でした。 チェックイン時に自転車があることを告げると、従業員用の駐輪場に案内してくれました。 屋外だけれども庇があり雨に濡れないようになっています。 そして、従業員用の通用口の中にあり、 入口はインターフォンで内側から開けてもらう仕組のようです。 これなら、盗難予防は完璧ですね。 自転車は10台ほど置いてあったので、自転車通勤率はかなり高い感じです。 室内は奇麗で、従業員の対応も良い。 このホテルはお勧めです。


この写真だけを見るとヨーロッパのどこかの街と思うかもしれませんね。 でも、これは、ホテルのすぐ近くの路面電車(市電)の停留所で写したものです。 ここに写っているのはドイツのアドトランツ社の基本設計による新しい電車で、 2輛連結の超低床車です。 ミュンヘン市電の新型車はそっくりの形をしてます。 あちらは3輛連結ですが。


市電は全てが新車に変わったわけではなく、まだ、古い車輛のほうが多く走っています。 ポタリング中にも様々な電車を見掛けました。


市電が走っているということで、他所ではあまり見掛けない信号がありました。 6つ目信号の下3つが市電用で、黄色の ←、赤の ×、黄色の ↑ が表示されます。 市電は黄色の矢印の方向に進むことができます。 赤い×印は止まれです。 左側に独立してある黄色の + の意味はよく判りません。 ちなみに、路面電車の信号について調べていたら、 こんなマニアックなページを見付けました。


交通センターのすぐ北側には熊本城があります。 左の写真は 「長塀」 で、長さ253mもあります。 右の写真は 「平御櫓」 で、市電が走る通りに面しています。 この2枚の写真は同じ場所から左右を写したものです。


手前のかちっとした印象の建物は 「宇土櫓」 で、奥に小さく見えるのが 「天守閣」 です。 「天守閣」 は西南の役(1877年)で消失し、1960年に復元されたものです。 「宇土櫓」 は消失を免れた唯一の多層櫓で、国指定重要文化財です。

城の内部に入ることもできたのです(入場料500円)が、 時間的に余裕が無かったので、城の回りを一周するだけにしておきました。


熊本城や水前寺方面をのんびりと走った後、 本渡行きの高速船に乗るために熊本港へ向かいました。 熊本港は市街中心部から西に約15Km、 ほとんど平坦な道なので1時間あれば余裕たっぷりと思ったのですが、 風のことを考慮するのを忘れていました。 畑の中の道は風を遮るものが全く無いので、 斜め前からの強風を受けて思ったより辛い行程になりました。 予定の船に乗り遅れると次は2時間半後になってしまい、 天草で予定のコースを走ることができなくなってしまいます。 とにかく、ここは耐えて走るしかありませんでした。


出港時刻の10分ほど前になってやっと港に到着したら、 高速船はまだ入港していませんでした。 強風のために到着が遅れていたようです。 チケット(2,600円)を買って自転車を折り畳んだところで入港してきました。 結果的にはベストタイミングです。 熊本港と本渡港を結ぶ高速船は双胴の 「マリンビュー」 で、所要時間は1時間5分です。 ちなみに、熊本〜本渡間にはバス 「あまくさ号」 も運行されていて、2時間25分、2,180円です。 港までの自走を含めても船の方が早いことになります。


マリンビューの船内はゆったりした作りで、 自転車を置く場所には困りませんでした。 シンプルな作りのシートの座り心地も良かったです。 航路からは島原半島が良く見えるはずなのですが、 雲のためほとんど見えませんでした。