3日目は朝から雲ひとつ無い天気になりました。
ホテルを出発してすぐの7:15ごろ大隅半島から登る日の出を見ることができました。
写真左端の山陰が桜島です。
鹿児島市街からは国道10号線を北上したのですが、
市街を出てすぐは道幅が狭くとても走り難い道でした。
反対車線(市街に向かう方向)は朝の通勤ラッシュで渋滞していたので、
自転車で走っている横を間隔を開けずに車が追い越してゆくことになり、
後ろからの車にとても神経を使いながらの走行で疲れました。
写真には同方向に向かう車が写っていませんが、交通量はかなり多かったです。
しばらく進むと片側2車線になり道幅に余裕ができたのですが、
そうすると今度は高速道路状態になり、
80Km/h以上があたりまえというような速度で車が流れるようになりました。
風景はなかなか良かったのですが、朝からとても疲れる走行になってしまいました。
すぐ脇を日豊本線が通っているので、次回があれば絶対に輪行にします。
ホテルから27Kmほど進んだところに加治木という街があるのですが、
そこは 「加治木まんじゅう」 で有名です。
多くの店があるのですが、国道10号線沿いにあった 「美坂屋」 に寄って購入しました。
店頭には10個700円としか書いてありませんでしたが、
聞くと1個70円でばら売りもしてくれました。
3個買って、1個をすぐ食べ、あとは携帯食にしました。
作りたてでホカホカの饅頭はとても美味しかったです。
加治木を出ると午前中の最難所 「滝口坂」 を越えます。 最難所といっても標高差50mほどしかないのですが... この区間は片側1車線だったので、歩道をそろそろと登って越えました。
隼人(はやと)で国道10号線を離れ、妙見温泉方面に向かいました。
途中、隼人駅前を通ったのですが、この駅舎は全面が竹で覆われ、
入口には暖簾が掛かっているというユニークなものでした。
妙見温泉方面へは天降(あもり)川沿いの国道223号線で向かいました。
山間をゆったりと登って行く道で、
国道10号線とは対照的に気持ち良く走ることができました。
隼人から妙見温泉までは約10Km、標高差は50mほどです。
妙見温泉には予定より1時間ほど遅れて11:20ごろ到着しました。
遅れてはいたのですが、温泉は欠かせないポイントなので、しっかり入浴することにしました。
妙見温泉では多くの旅館で立ち寄り入浴ができるのですが、気持ち良い露天風呂があるという
「妙見石原荘」 に立ち寄りました。
広い敷地にお風呂が点在しているので、
フロントで受付をしてから大浴場のある湯殿まで100mほど歩きます。
その途中には綺麗に色付いた楓がありました。
もう12月なので紅葉は期待していなかったのですが、
妙見温泉付近ではちょうど楓の紅葉が綺麗な時期だったようです。
男性用露天風呂は湯殿からさらに100mほど先にありました。
お風呂に覆いかぶさるように椋の木があるので、
「椋の木露天風呂」 という名前が付けられていました。
河原にある野趣あるれたお風呂で、とても気持ち良く入ることができました。
先客が3人ほどいたのですが全員が入れ替わるように出てしまい、
その後誰も来なかったので、30分以上も一人占めで入浴できて最高でした。
お風呂から回りを見るとこの写真のような感じです。
本当に野湯のような作りなので、実は国道の橋から見ることができます。
冬で椋の木の葉が落ちていたので、対岸の建物からもまる見えでした。
それでも、気持ち良いお風呂でした。
料金は1200円もしましたが、十分に満足できるものでした。
湯殿にはラウンジが併設されていたので、
そこでケーキセットを食べてのんびりしました。
とても贅沢な昼休みになりました。
妙見石原荘で1時間半も休んでしまったので、 昼食は携帯食で取ることにして午後の走行に入りました。 午後は標高差900mほどのヒルクライムです。 昼風呂でのんびりし過ぎてダレてしまっていたのですが、 登り切れば別の温泉が待っていたので頑張って登ることにしました。 日が暮れる時刻の関係で到着のタイムリミットは16:30、 許される所要時間は3時間半でした。
1時間半ほどの走行で霧島山が良く見える所まで到達しました。
ここまでの道は徐々に勾配がきつくなるものでしたが、
ここから少しの区間は勾配が緩やかで一息つけました。
15:00少し前、妙見温泉から2時間弱で丸尾温泉に到着しました。
所要時間はほぼ予定どおりでした。
ここの 「湯けむり広場 パライソ」 という施設には無料で入れる足湯があったのですが、
時間に余裕がなかったので利用は断念しました。
少し先のコンビニで補給して先に進みました。
最高地点までは約6Kmしかありませんが、標高差はまだ350mほどありました。
丸尾温泉の先は県道1号線を進みました。
かなり厳しい登りになっていたのですが、
その回りには湯けむりを噴き上げる源泉や噴気地帯が何箇所もあって、
雰囲気はなかなかでした。
丸尾温泉から約1時間で最高地点に到達しました。
そこから少し下るとこの日の最終目的地、新湯温泉です。
新湯温泉の入口からは新燃(しんもえ)岳が間近に見えました。
新湯温泉到着は16:15ごろで、なんとか入浴する時間が確保できました。
新湯温泉には一軒宿の 「国民宿舎 新燃荘」 があります。
かなり鄙びた感じの建物ですが、
硫黄の匂いが立ち込めていて、いかにも温泉という感じです。
平日にもかかわらず駐車場には何台もの車が止まっていて、
人気ぶりをうかがわせました。
新燃荘のお湯は硫黄泉で白濁しているように見えます。
しかし、良く見るとお湯はほとんど透明で、おびただしい量の湯の華が含まれているのでした。
写真は露天風呂(入っていません)ですが、内湯も同じようなお湯でした。
温度はちょっと高めで、あまり長く入っていられませんでした。
かなり成分が濃いようで、浴後しばらく体に匂いが染み付いていました。
日暮れが迫っていたので、あまりのんびりする訳にもゆかず、17:00ごろに新燃荘を後にしました。
時間に余裕があれば高千穂河原を回ったのですが、遅くなったので霧島神宮まで一気に下りました。
その途中、桜島や錦江湾を見渡せる所があり、素晴らしい風景を見ることができました。
霧島神宮の前には17:45ごろの到着でした。
既に暗くなっていたので神社に行くのは止めにして、駅に向かいました。
霧島神宮駅には18:20ごろ到着しました。
駅舎は神社を模したデザインで鳥居までありました。
霧島神宮駅を通る電車は少ないので、待時間が長いようなら近くの食堂で夕食と思ったのですが、
18:48発の特急きりしまがあったので、それで帰ることにしました。
鹿児島までの特急料金が500円と安く設定してあったので利用したのでした。
3両編成と短かったのですが、車内は空いていて、
最後部の座席を確保し、その裏に自転車を置くことができました。
鹿児島駅には45分ほどで到着しました。
今回利用した特急きりしまは信じられないほど派手な塗装になっていました。
JR九州の車両は派手なのが多いのですが、このセンスは何なんでしょうね。
鹿児島駅はホテルからは少し遠いのですが、 鹿児島中央駅は構内が広く歩く距離が長くなると思われたので、一駅手前で降りました。 鹿児島駅はホーム2本だけの比較的小さな駅で、大荷物を持って歩く距離は短くてすみました。 跨線橋の登り下りはありましたが。
鹿児島駅からホテルまでは市街の中心部を抜けることになります。
鹿児島ローカルの老舗百貨店 「山形(やまかた)屋」 や市庁舎がライトアップされていたり、
クリスマスのイルミネーションもあって、夜間走行もなかなか楽しめました。
鹿児島駅から自走したのは正解でした。